主がいなくなったレモン

柑橘のこと

 

お隣のレモンが今年はたくさん実っています。

ここのレモン、楕円形じゃなくて真ん丸。

丸いレモンって売り物に不向きらしいです。←レモン農家さん談

 

 

 

このレモン、隣のおじさんが『もう実がつかんから切る!』って言っていたのに、今年はたくさんつきました。

植物って不思議とこういう事があるんですよね。

我が家の花も、

 

咲かんのなら切るからな!

 

って言った翌年には咲くという事が何度かありました。

植物なりの抵抗なのかも。

 

お隣のおじさん、『今年はレモンあげるからなぁ~』と言っていたのに、先月亡くなりました。

草刈りや畑仕事してたら『がんばっとるなぁ~』ってジュースやらアイスやらよく差し入れしてくれてたおじさん、子供の頃からとても可愛がっていただきました。

晩年、奥さんの介護を一生懸命されて、同時にご自分も癌が発見され、それでもまだ生きたいって懸命に頑張られてました。

調子の良い日は日光浴がてら、我が家までお散歩に来られたり・・・

寂しいです。ご近所の方が亡くなられてこんなに寂しく思ったことはない・・・。

 

そんなレモン、主がいなくなりました。

息子さんと娘さんが時々来られるけど、きっとこのレモンの事は知らないだろうな。

かと言って、黙っていただくわけにもいかず・・・。

今度来た時聞いてみよう。でもきっといいよって言ってくれるはず。

 

主がいなくなってお宅は、ひっそりしています。

息子さんも娘さんも家を出られているので、今は誰もいません。

入院されていても、主が存命だった頃とは雰囲気が違う気がする。気のせいかもしれないけど。

しばらくしたらこのお宅処分すると息子さんが言われてました。

いつまでも空き家にしておくわけにもいかず、かと言ってすぐにはまだ処分する気になれないようです。

そりゃそうだわな。

 

この辺りもちらほら空き家が増えてきました。

きっとどこの田舎でもあるあるなんだろうな。

キミコの空家は、私が元気でいる限りはビシっと維持していきます。

 

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